19歳(※1)の柴犬『チロ』は2年ほど前から後ろ足が不自由になり、数ヶ月前からほとんど寝たきりの状態になってしまいました。それ以来、飼い主である『お母さん』は特製の車イスに乗せたチロを連れ、毎日のように通院してきます。
「チロがいやがることはしたくない。もう年だから死ぬのはしかたないけど、できる限りのことはしてやりたい…」それがお母さんの願いであり、また、チロの治療の基本方針です。
命ある限り避けることのできない『老いと死』。QOL(※2)改善を主目的とした『チロ』に対する2年間の治療を通し『ターミナルケア(末期医療)』のあり方を問いかけます。

※このエピソードは、TBS放送「スーパーフライデー 動物病院・救急24時」(2000年9月8日放送)で紹介されました。


※1 犬の年齢
犬の1年は人間の約5年に相当するといわれています。この計算でいくと、犬の19歳はだいたい人間の100歳に相当します。
※2 QOL
Quality of Lifeの略。日常生活を苦痛なく送れるかどうかという「生活の質」のこと。